差別とかヘイトスピーチとか簡単に批判する人がいます。
しかしなんでもかんでもそれに当たるわけではありません。
今日は蓮舫氏の二重国籍疑惑問題に関して、差別をテーマに少しお話したいと思います。
まず、差別について考えます。
差別について考えるのは私の重要テーマの一つです。
だから今まで散々言っていますが、改めて説明します。
『差別は不当な場合のみ批判に値する』
この大原則をまずは理解してほしいです。
人は皆生まれながらにして平等ではありません。
国籍や人種に関係なく、全ての人は別であり、差別されながら生きているのです。
それは他人からだけではなく自分自身もそうですし、それが個性というものです。
例えば身長が高いか低いか。
これによって世の中には多くの差別があります。
身長が低いとバスケットボール選手としては不利ですね。
しかし逆に、体が小さい事で競馬の騎手には向いていたりします。
この差別は不当ではなく妥当だから許される範囲内なのです。
日本が戦前批判し続けた差別というのは、妥当ではなく不当だからです。
肌の色が違うという理由で人間ではなく、そして殺してもいいなんて不当ですよね。
その時代、人種による能力には確かに差はありました。
白人が文化や技術という面で進んでいた事は認めます。
だからある程度、世界を引っ張るリーダーとして認めるべきは認めるべきでしょう。
しかし過去の歴史を振り返っても、常に白人が優れていたわけではありません。
人の価値を分ける物差しにはなり得ないのです。
なのに今だけを見て不当な判断をし、差に合わない不当な扱いをしたから差別と批判したのです。
差別は必ずみんなに存在します。
ただそれが妥当な範囲内なのか、それとも不当に扱われているのか、それを考える必要があるのです。
では蓮舫氏の二重国籍疑惑問題について考えましょう。
蓮舫氏への批判は当然です。
蓮舫氏は政治家として公開しておくべき情報についてしっかりとした整理をせず国会議員になったと見えるからです。
法的にどうとかって話で批判されているわけではなく、政治家としてどうかという批判です。
安倍総理が政策に対して批判されているのと同じ事です。
二重国籍に関して曖昧な返事をし、そして今確認中とのことです。
政治家にとって国籍はとても重要な個人を判断する一つの要素ですから、そこをきちんと整理して政治家にならなかったのは蓮舫氏の落ち度です。
端っから日本人として生まれていたらこういう事は無かったかもしれませんが、蓮舫氏は違うのです。
これはあくまで蓮舫氏の個性と考えられますが、良い所もあれば悪い所もあるのです。
日本の政治家になるとしたら、これは障害の一つにもなるのです。
もちろん逆の場合もあります。
日本と台湾、或いは日本と中国の関係を良くする為に、懸け橋になりやすいという良さも持っています。
差別は、それがマイナスになる部分もあれば、プラスになる部分もあるのです。
それを良い所だけは受け入れるけれど、悪い所は差別と批判するのは違います。
両方、妥当な範囲で受け入れるしかないのです。
或いはどちらも受け入れないって事は可能かもしれませんね。
国籍に関してはしっかりとすればそれで差別はされませんから。
もちろん生まれや人種はどうにもなりません。
けれど、それはそれぞれの個性となんら違わず、受け入れるしかないのです。
蓮舫氏が批判されているのは、多くはこの重要な情報に対して曖昧に返答した事です。
政治家を判断するのに国籍は重要な情報です。
我々日本国民は、政治家を判断するのにそういった情報から行うしかないのです。
国民が蓮舫氏と会って付き合いをしたいと言っても、全ての国会議員が全ての国民と交流する事はできないのです。
だから政治家のあらゆる個人情報が判断材料になるのです。
政治家にプライベートは無いのかと問われれば、少なくとも一般人よりも圧倒的にありません。
政治家を判断する材料になり得るものは、できる限り公開する必要があるのが政治家なのです。
それを曖昧にし、更に嘘をついたように少なくとも感じさせたのですから、批判は当然です。
はぐらかそうという意図があったように見えたら、それは批判もしますよね。
さてそれで私が一番おかしいと感じたのは、子供の名前に対してです。
これは重要な情報ですよ。
子供に付ける名前って、親にとっては凄く思い入れのあるものになります。
光宙と書いてピカチュウと名前を付けた人もいるのです。
ポケモンが大好きな人だとここから分かります。
子供の名前は親を判断する材料になり得るのです。
では蓮舫氏の場合です。
子供は中華風の名前だという話ですね。
これが本当か嘘かは私自身確認していませんし、子供の名前自体はプライバシーの問題もあるので公開しろとは言いません。
ただ、中華風というのが事実だとしたら、それは蓮舫氏を判断する大きな材料になるので、それくらいの情報は出されても仕方がないでしょう。
子供の名前から、蓮舫氏が中国に対して大きな思い入れがある事が分かります。
子供に名づけるのですから、とても中国を愛している事が分かりますね。
これはもちろんマイナス面だけではありませんが、『ひょっとして日本よりも中国の方が好きなのでは?』という疑問は当然持ちます。
我々は出てきた情報から推測して政治家を選ぶわけですから、そりゃそういう事も考えますよ。
それを良しととらえる人もいれば、日本の政治なのに中国の為に政治をされては困るという事で駄目だと考える人も多いと思います。
子供の名前について騒ぐ事は、ヘイトスピーチでも何でもありません。
こんな重要な情報が出てきたら国民が議論するのはあたり前なのです。
許容するべき差別とやってはいけない差別、或いは差別と区別と言ってもいいです。
それをごっちゃにしてはいけません。
人は皆同じではなく、それぞれ個性を持って産まれてくるのです。
それは良い事もあれば悪い事もあります。
そろそろ差別と言って批判するのは止めにしたらどうですか。
何がどう悪いのか、どう不当なのか、しっかり説明して批判するべきです。
みんな何かしら理由があって差別するのです。
それが妥当かどうか考えもせず批判するのは、逆に相手の思想をレッテル貼り差別しているのと同じです。
『お前は頭がおかしい!』と決めつけて批判しているのです。
日本人は何故訴えるのが嫌いなのかわかりますか。
そういう決めつけた批判はせず、まずは話し合ってみるという文化があるからです。
その話し合いの中で概ね決着をつけるのが美徳なのです。
だから中国との尖閣問題も、話し合いで解決しようって発想は日本人らしいものですよ。
ただ、話し合える人とそうでない人をごっちゃにしてはいけません。
話し合いで解決する美徳を持っているのは日本だけですよね。{笑}
訴える事が恥ずかしいと感じる人は、日本以外にどれくらいいるのでしょうか。
今回のこの騒ぎは、国会議員を選ぶ国民にとってはとても良かったと思います。
知るべき情報が出てきたのですから。
それに問題がなければ国民は蓮舫氏を支持するでしょうし、問題があると感じればそれは相応の判断をすると思います。
日中両方のトップに立てる人だと感じて、今まで以上に支持する人だっているかもしれません。
生まれもその人の個性です。
これを良く見せられるか悪く見られるかは本人次第です。
顔が不細工だから国会議員になれなかったと騒いで納得される事はありませんよね。
本当にそれが原因だったとしても、それは仕方がない事です。
蓮舫氏は自分の生まれを武器にできるのか、それとも足かせにしてしまうのか。
私は本人次第だと思いますよ。
私は蓮舫氏を民進党の中では支持していた方なので、納得できる説明と結果を期待します。
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