ロシアが最新の防衛システムを突破可能なミサイルの実験をしているそうです。
既に世界は地球を何度も壊せるだけの兵器を持っているのに、何故尚も兵器の開発を続けるのでしょうか。
この状況で日本が防衛力を高める意味はあるのでしょうか。
疑問に思っている人は多いと思います。
しかし実はこういった行為は、大きな戦争が起こりえない今でも必要なんですよね。
確かに核のスイッチを押してしまったら、地球そのものが危うい状態になります。
壊れなくても放射能汚染で人がまともに暮らせる環境ではなくなるでしょう。
だからそんな戦争は起こさないだろうし起こり得ないと考えてあたり前です。
だったら兵器そのものが無意味とも考えられますし、多少開発によって軍事力を強化したところで意味はなさそうだから、今日本が防衛力を高めようとしているのも愚かに感じるかもしれません。
でもそうではないのです。
軍事力はシミュレーションによって、暗黙の内に各国の力関係を作り上げ、国際社会での発言力にそのままなっているのです。
例えば昔、負けると分かっていながら戦った戦争というものがあります。
それが覆った例もありますが、概ね戦争とは実際に戦う前に決着がついているのです。
そうではない場合はそれ以外に思惑があっての事であり、概ね結果は戦う前から分かっているのです。
楠木正成は負けると分かっていました。
日本もアメリカに勝てるなんて思っていませんでした。
何度シミュレーションしても勝てる見込みは無かったのです。
ただ別の思惑があったので戦いはしましたが、結果は予想通りだったのです。
それは今も同じです。
兵器開発競争で、どの国が一番強いのかが大体分かります。
だったら戦争をせずとも力関係を決める事もできるわけです。
それが今世界では暗黙の了解となり、それが国際社会での発言力そのものになっているわけです。
だからこそ、どの国も戦争をするつもりが無くても兵器開発はしなければならないのです。
核を保有すればそれは大きな抑止力になるかもしれません。
でもそれだけでは国際社会での発言力を維持する事はできません。
それが戦争しない為の暗黙のルールです。
日本は長い間アメリカの力を借りて発言力を維持してきました。
しかしその発言力は、徐々に失いつつあります。
それはアメリカの軍事力が相対的に落ちてきているからです。
アメリカの力を借りる事が出来なくなったとしても、日本の発言力が全て失われるわけではありません。
しかしこの先、今のままだと落ち続ける事は確かでしょう。
戦争をしない為に、暗黙のルールによって世界各国は序列を決めているのですから。
それに逆らう事は世界に対しての叛逆となり本来はできません。
かと言って日本が平和の為の訴えを続けたいというのなら、今のままでは発言力が衰えて行きます。
ではどうすればいいのでしょうか。
戦争をする為に軍事力が必要なのではありません。
戦争をしない為、平和を訴え続ける為に過剰とも言える軍事力が必要となってくるのです。
日本は今でもそこそこの発言力を持っています。
それはアメリカの力も大きいでしょうが、そのアメリカと渡り合った過去がある事も大きなものでしょう。
しかしそれも徐々に失われつつあります。
今の日本人を見て、はたして過去の強かった日本をそのまま当てはめる事ができるでしょうか。
今の日本人は、先人の犠牲の上に甘えている状態に感じます。
本気で世界の平和を考えるのなら、今の暗黙のルールの中で戦える国になる必要がありそうですね。
別に他国を攻撃する兵器だけが軍事力ではないですよ。
どんな攻撃も防げるバリアを開発してもいいのです。
シミュレーションしても負けない防衛力を持ちたいですね。
図書館戦争 LIBRARY WARS 映画パンフレット 監督 佐藤信介 出演 岡田准一、榮倉奈々、田中圭、福士蒼汰、西田尚美、橋本じゅん、栗山千明、石坂浩二
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